守るべきことは自分たちで決める〜あるべき姿を維持するための基準づくり〜

守るべきことは自分たちで決める〜あるべき姿を維持するための基準づくり〜

まんが自主保全入門 No.8

自主保全のもっとも重要な役割は、清掃・点検・給油のそれぞれの維持を図ることにあります。したがって、第3ステップの「自主保全仮基準の作成」は、第1、第2ステップの活動から得られた体験に基づいて、自分の担当する設備について基本条件の“あるべき姿”を明らかにし、これを維持するための行動基準(5W1H)をサークル自らが決めることをねらいとしています。それでは、どのように仮基準を作成していったらよいのでしょうか。今回は、第3ステップの進め方のポイントについてみていきましょう。

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守るべきことは自分たちで決める〜あるべき姿を維持するための基準づくり〜のまんが

ここがポイント!

守れる条件の整備

 清掃・点検・給油を現場に徹底しようとすると、現場管理者からは必ずといっていいほど「これまで何度も守らせようと努力したが、なかなか守らない。守らせることはむずかしい。守らせるための何かよい方法があったら教えてほしい」という声が聞かれます。このような管理者は、守らない理由をあまり考えようとしないで、ただ強引に守らせることしか考えていない傾向があります。
 まずは、管理者自らが次の条件が整うように、努力することからはじめなければなりません。
・守るべき事柄と方法を明確にすること
・守らなければならない理由(why)をよく理解さ せること(なぜ守らなければならないか。守らないとどうなるか)
・守れるだけの能力を身につけさせること
・守れるだけの環境(たとえば時間)を整えること

守れない理由

 しかし、自主保全に関するあらゆる活動は、オペレーター本人の能力と意欲に依存する部分が多いのも事実です。そのため、やらなければならないとわかっていても、なかなか徹底できないということにもつながるようです。
 徹底できないもっとも大きな理由は、守るべきことを決める人と、それを守る人が別人であることです。これでは守るべき本人(=オペレーター)は、守ることの必要性や方法もよくわからず、実施する時間すら不十分なままに、むりやり“守らされる”ことになってしまうのです。

守るべき本人が守るべき事柄を決める

 守るべきことを徹底するためには、守るべき本人が守るべき事柄を決めることがもっとも大切です。これこそ自主管理の第一歩です。
 そのためには、以下の3点が必要になります。
① 守るべき事柄の重要性を理解する
② 基準を自らつくるだけの能力を身につける
③ 基準を自ら作成する
 ①、②については、第1、第2ステップでオペレーターのみなさんにシッカリと身についているはずです。第1、第2ステップで苦労すればするほど、現在の状態を維持したいと思うことでしょう。
 また、基準とは5W1Hであることや、サンプルなどを参考にして基準の基本的な意味を理解することも必要です。あとはサークルでミーティングを重ねて、基準を決めるだけとなります。このようにしてつくられた基準は、必ず守られるものになります。

 サークル自らが基準をつくることは、サークルのメンバーがそれぞれの役割を決めることに等しいといえます。各人が自ら役割を決め、それぞれ最善をつくすことが何より大切です。仮基準づくりがチームワークの基本であることを、その過程を通じて1人ひとりが十分に理解しましょう。

コラム:基準をつくることは楽しい!
 基準を自ら決めるのは、決して簡単なことではありません。しかし、それを楽しいと感じるサークルも多いようです。それはなぜでしょう? その理由の1つは、これまで自分の行うべきことを自分で決めた経験がほとんどない、ということではないでしょうか。一般的に、サークルでつくった清掃・給油基準は、その多くが入念で立派なものです。基準づくりを楽しむ——という姿勢や考え方は、非常に重要といえそうです。