シングル段取りへの挑戦【6/6】

シングル段取りへの挑戦【6/6】

段取り改善へのステップ(6・7ステップ)

今回で最終回です。

6ステップ:外段取り作業の効率化

 ここまでは内段取り作業を徹底的に効率化して、機械の停止時間を短縮してきました。ここまで進めてくると、段取り全体の作業工数が気になってくるでしょう。
 今まではロス・ムダを含んだままの内段取り作業を外段取りへもっていったため、外段取り作業にはロス・ムダがまだ残っています。そこで「外段取り時間の短縮」が必要になってきます(図表—12)。

図表—12 6ステップの改善対象範囲

図表—12 6ステップの改善対象範囲


 改善の進め方については、外段取り作業の作業分析を行い、その結果に基づいて作業改善(ムダの排除)を実施します。
 6ステップが終了した段階での段取り時間の推移が図表—13になります。

図表—13 6ステップまでの段取り時間の推移

図表—13 6ステップまでの段取り時間の推移

●POINT ムダ作業は、まず“E=やめられないか”と考える

ムダ作業は、まず“E=やめられないか”と考える

7ステップ:段取り替え基準化と維持管理

 改善活動は実行することが第一ですが、実行した効果を維持していくことも同等に重要なことです。
 時間が経つにしたがい効果が元に戻ってしまっては、せっかく行った改善の意味がなくなってしまいます。したがって、改善活動は作業を標準化し繰返しの作業ができるようになるまで落とし込んで、ようやく完了となります。
 段取り替えの基準化と維持管理は、以下のような手順で進めます。
 ① 段取り替え作業手順書および段取り替え作業基準書の作成
 ② 訓練の実施
 ③ 維持管理

 以上、シングル段取りに向けた改善の進め方について説明してきました。少しでも皆さんのお役立てば何よりです。ぜひ、実際にチャレンジしてみてください。

コラム:料理番組をイメージして内段取りの外段取り化を
 段取り作業は、料理番組をイメージするとわかりやすいでしょう。料理番組では、調理に使う材料は、使用する量がきちんと計量されており、作業台に準備されています。また、野菜は調理しやすいようにきちんと使いやすいように切られています。
 しかもそれだけでなく、調理に使用する調味料や調理道具・器具、盛るお皿などの準備も整っています。それらにより、調理者(作業者)は調理をするだけになっているので、調理に専念することができるし、放送時間3分という時間をきちんと守って料理を完成させることができるのです。
 段取り作業も同様に内段取り作業を徹底して短くするために、可能な限り事前準備(外段取り作業)をしておきます。

著者プロフィール

インテリジェントメンテナンスセンター
センター長 チーフ・コンサルタント
鐘ヶ江 克則(かねがえ かつのり)

大学卒業後、電気メーカーの生産技術者を経てJMACのコンサルタントに。生産戦略、生産方式、設備管理を専門領域とし、国内・海外の製造業において生産性改善、コストマネジメント、不良削減、在庫削減、リードタイム短縮など数多くのプロジェクトを支援。現在、高度設備保全技術の研究および設備保全業務のDXについて取り組んでおり、関係執筆も多数。