TPM鉄則22:「ポカ」をなくすには

 事故などを起こし、「ウッカリ、ボンヤリしていました」と言っても許されません。その前に気づかせる仕組みをつくることが大事です。

誰にもあるポカミスの経験

 人間は、ウッカリ、ボンヤリする動物で、緊張し続けることができるのは15分ぐらいといわれています。また、気を遣いながらの作業は非常に疲れ、そのムリがムラにつながります。
 だからといってミスに気付かず、お客様からクレームがついても、「人間のやることだから」という言い訳は通用しません。そこまで行かなくてもみなさんも1度や2度はミスをした経験があるでしょう。
 そこで登場するのが「ポカヨケ」という機構や方法です。これらは組付け順序の誤りや部品のつけ忘れがあったとき、ブザーやランプで知らせてくれ、次に進めない機能のことです。
 ポカヨケの機構の仕組みは左の図のとおり、日常生活の中にもあります。その中から自分たちのモノづくりに合った方法や機構を選び、それぞれ創意工夫をしていくのがよいでしょう。

現場・現物で「ポカよけ」を

 ポカヨケを実践するには、「ラクに」「早く」「安全に」「確実に」行うにはどうすればよいかを、以下のように現場・現物で考えることが大切です。
・不良や故障を起している個所をマップ化する
・どんなときにミスをしているかを4Mで層別する
・どんな方法がよいか対策案を立案し実施してみる
・効果を確認し納得いくまで繰り返す
 まずは、作業指示書、作業レイアウト、設備・機械、工具などからポカミスにつながる原因を改善で取り除きます。こうした改善の効果を確認したうえで、さらに「ポカミスしない仕組み」「ミスしても後工程に不良が流れない仕組み」をつくりましょう。

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