油圧・空気圧編:【第75回】油圧の基本原理

 油圧は、建設機械の油圧ショベルの走行やアーム駆動、船舶の操舵機、フォークリフトの荷役、飛行機の翼の揚力制御、自動車のブレーキ制動などのほか、加工機械などに幅広く使用されています。

 どの装置も、液体を自在に移動させることで動力を伝達しています。この動力伝達システムを「油圧装置」といい、移動する液体を「作動油」と呼びます。

 油圧装置は、原動機(エンジン、モーターなど)で油圧ポンプを動かし、作動油を油圧操作弁でシリンダーや油圧モーターに送り、作業(仕事)を行います。この働きは「パスカルの原理」を応用したものです。


ピストンの面積と力の関係

パスカルの原理




<ひとくちメモ>  パスカルの原理

フランスの科学者・哲学者であるブレーズ・パスカルが発見した「密閉された容器の中の静止している液体の一部に加えられた圧力は、液体内すべての部分に同じ圧力が伝わる」という原理です。
パスカルの原理では、加圧された静止流体には次のような要素も含んでいます。
・圧力は面に直角に作用する
・圧力はあらゆる方向に等しく作用する
・密閉された容器内の一部に加えられた圧力は、同時に流体の各部に等しい強さで伝わる



◆Q&Aで理解度チェック!

Q1 パスカルの原理は、油圧技術の基本となっている
Q2 パスカルの原理では、圧力は面に水平に作用する

A1 〇:題意のとおリ。
A2 ×:直角に作用するので誤りです。


■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。

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