TPM鉄則03:自分の成長が実感できる職場とは
自分の成長を実感するためには、それなりの努力が必要です。それはまず「やる気」そして「やる腕」「やる場」。これらを整えて、働きやすい職場づくりにトライしよう!
まずは「成功体験」を味わおう!
「自主保全活動」は、自らが自分たちの「設備を変え」、ロスをゼロ化する過程で自身のスキルアップを図ることで、「働きやすい職場」を実現することをねらいとしています。
まず最初は動機付け。「やる気」のある人は前向きにスキル(知識・技能・技術)の向上を目指しています。仕事を通して「やる気」を継続させていくには、活動の結果である「成功体験」が必要です。達成の喜びを味わう成功事例の積重ねが重要になります。
成長を実感しよう!
TPM活動が軌道に乗ってきたちょうどその頃、新入社員のA君が初めて交替勤務に就きました。そして現場の見回り中に、一滴の油滴をフロアに見つけ、上司に報告しました。バルブからの油漏れの早期発見により大事に至ることなく応急補修で生産を継続できました。これは、フロアの徹底したクリーン化・ドライ化という活動により、自主保全の原点である「異常の早期発見」という成果に結びついたものです。
このように、自分たちで環境改善した現場・職場と不具合の発見による成功体験により維持と未然防止の大切さを知るようになります。そのような製造現場こそが「自らの成長が実感できる職場」といえるでしょう(下図)。
「働きやすい職場」=「創造性豊かな集団」
働きやすい職場にするためには苦労もありますが、それを乗り越えるために学んだり工夫したりする、そのプロセスが重要になります。創造性の出発点は、身近な問題に対する疑問であり、これがきっかけとなって創造性豊かな発想が生まれるのです。また1人で悩まず「三人寄れば文殊の知恵」といわれるように、多くの意見・知恵を出し合いましょう。