TPM鉄則43:「原理・原則」を知れば、当てずっぽうはなくなる!

ロジカルに考える秘訣。それは、原理・原則で考えてみることです。そうすれば、なぜなぜ分析やPM分析もラクラクできます。

原理・原則を理解しよう

 原理とは、「原(もと)となる理屈」、言い換えれば「対象部位の根本的な動きや加工、または役割を果たすための理屈」のことです。たとえば、万有引力の法則やオームの法則、加工原理(切削・研削など)などがこれにあたります。
 原則は「原(もと)となる法則」、「基本的な決まり・法則」で、「原理を成り立たせるための、対象部位における条件」も原則に則って決めていることが数多くあります。たとえば、加工時の主軸回転や加工ユニットの加工速度を変化させたときに加工後、ワークの外径や表面粗度などの形状がどう変わるかを知ることです。これを知ることで、精度確保と生産性(速度)を両立する最適な条件設定ができることになります。

懐中電灯の例

 ここでは「懐中電灯が点灯する」という例でわかりやすく説明しましょう。
 懐中電灯が点灯する原理は「抵抗線に電流を流すことにより発熱現象を起こし、1000℃以上になると発光する」となります。それに対する原則は、①電池に一定以上の起電があること、②電池とフィラメントとの間の接触が十分にあること(回路に断線がない)、③ランプは球切れしていないこと―です。

思い込みをなくして真因を突き止める

 原理・原則を考えて問題を解くことで、思い込みよる判断をなくすことができます。このことは、PM分析の現象の物理的解析や、なぜなぜ分析の原理・原則から解決する最初の「なぜ」につながります。真因を突き止めることで、また一歩、故障・不良などのロスゼロへ近づきます。

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