進化する!?三種の神器 連載第4回
自主保全活動をはじめても、サークルが活性化していないことにはうまくいくハズがありません。サークルを活性化させるには、まず「やる気」「やる腕」「やる場」の3つの条件を整えることが大切です。そのための支援ツールが自主保全の三種の神器「活動板」「ワンポイントレッスン」「ミーティング」です。これらをキッチリ実施することで、活動の進捗具合ややるべきことの“見える化”がなされ、サークルのコミュニケーションも円滑になり、メンバーの技量も上がるなどイキイキと活動が行えるようになります。
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ここがポイント!
活動板
活動板は自主保全やサークル活動の方針や活動内容、進捗具合を“見える化”するツールです。活動板を充実したものにするためには、以下のような点に気をつけましょう。
(1) 活動板は活きて動いているか
活動板は、利用しやすいように持ち場の近くに設置しましょう。そして、単なる連絡事項の掲示板とするのでなく、毎日活動テーマに沿ったデータを記入し、ミーティングの際に大いに活用してください。
(2) やるべきことがわかるか
活動板では、会社の上位方針、サークルの取り組むべき課題や重点課題、次の課題などを明確にわかるようにすることが大切です。また、「いつまでに」「だれが」「何を」「どのようにするか」といったステップとスケジュールを記入することも忘れてはいけません。
(3) 活動状況がわかるか
活動状況をひと目で把握するため、以下のような項目を記入しましょう。
・進捗状況:ミーティング議事録、作業内容、予定に対する実績
・改善事例:うまくいった改善事例、参考になる他職場の改善事例
・不具合摘出状況:件数、見つけてよかった不具合、復元・改善の実行計画
・反省点:故障・不良が起きたときの反省、原因はどこにあったのか、何を見逃していたか(それはなぜか)、今後どうするか
(4) 現場の実態が見えるか(成果記録)
活動の記録を具体的なデータで記録に残すことで、現場の実態を把握しましょう。
・設備指標:設備総合効率・時間稼動率・性能稼動率の推移、チョコ停・故障・不良などの推移
・身近な指標:作動油・潤滑油の補充量の推移、清掃・給油時間の推移
・活動指標:活動時間の推移、ワンポイントレッスンの開催記録、改善提案の件数
ワンポイントレッスン
ワンポイントレッスンとは、ふだんの改善活動で気付いたことや、保全スタッフなどから学んだことを自分たちで1枚のシートにまとめて、発表するものです。ふつうミーティング(後述)時に行われ、説明は4~5分、質疑応答も含めて10分くらいが適当でしょう。1度にたくさんのことを詰め込むのではなく、短時間で少しずつ進めるのがポイントです。
扱う内容は以下の3つに大きく分けられます。
・基礎知識:日常の生産活動や自主保全活動を進めるうえで、知っておくべきことを取り上げます。
・トラブル対策:不良、故障といったトラブルは、誰もが同じように対処できなくてはなりません。「再発防止」の観点から「日常から何をしなければならないか」をまとめましょう。
・改善事例:他のサークルで成果の上がった改善活動を参考に、改善の考え方・対策内容・効果についてまとめます。また、その事例が自分たちのサークルにも応用(水平展開)できるようにノウハウやスキルについても扱います。
ミーティング
すべての活動は、サークルメンバー全員が共通認識を持って進めなければ、チグハグなものになってしまいます。そこで、リーダーを中心として常にミーティングでやるべきことを確認しましょう。活動板の前で行い、テーマ、開催日時などあらかじめ活動板などで告知しておくと効率的です。1回に長い時間をとるよりも、短い時間で回数を多くとったほうがよいようです。