第12回(最終回) ホントのカイゼン教えてよ 壊れかけの設備

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ここがポイント!

故障の原因

 なぜ故障は発生するのでしょうか? 設備には、常に何らかのストレスがかかっています。機能を果たすために加わるストレス(機械的・電気的ストレス)や、外的環境として加わるストレス(温度、湿度、振動、粉塵など)がそれです。このストレスが、設備の強度を上回ったときに、故障(機能停止型、機能低下型)が発生するのです。
 以下に、故障を引き起こす原因を具体的にみてみましょう。

(1)基本条件の不備
・清掃、給油、増締めがしっかり行われていない
・オペレーターの日常保全がなされていないか、形だけになっている

(2)劣化の放置
・自然劣化・強制劣化を顕在化し、正しく復元することを怠っている(点検、検査を正しく行い、正しく設備をもとに戻す予防修理をしていない)
・設備の異常(ストレス)に気づかない。関心がない

(3)使用条件を守らない
・設備・機器には、設計時にあらかじめ決められた仕様条件があるが、それを守っていない(例:電流・電圧・回転数・速度・湿度など)

(4)技能の欠如
・保全マンやオペレーターの修理・操作ミス(部品交換や無免許運転など)

(5)設計上の弱点内在
・設計・製作・施行段階の技術不足やミスにより、もともと強度不足が内在する

故障ロス改善アプローチ

 こうした故障から来るロスの改善(故障ロス改善)を進めるには、①再発防止、②未然防止の2つのアプローチがあります。図に各アプローチと活動のフローを示します。
 再発防止は結果からのアプローチ、未然防止は原因からのアプローチと位置付けられます。両方向からのアプローチで、故障ロスの低減につながっていくのです。

故障ロス改善のフロー

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