潤滑・給油編:【第4回】潤滑油とグリースの違い

 潤滑油とグリースは、どちらも設備・機器の潤滑を目的に使用されるものです。ただし、この2つは使用方法も使用個所も異なる“別物”です。潤滑のために使用するもの全般(潤滑油やグリースも含む)をまとめて「潤滑剤」と呼ぶので、混同しないように注意してください。

 潤滑油とグリースとの大きな違いは、原料である基油の粘度を高める「増ちょう剤」の有無です。添加剤はどちらにも含まれていますが、増ちょう剤はグリースだけに含まれています。そのため潤滑油は液状、グリースは半固体状となります。そしてグリースの硬さは、含まれている増ちょう剤の量で変わります。

グリースの成分

<ひとくちメモ> 「ちょう度」と「ちょう度番号」を混同しないように!

「ちょう度」とは、グリースの硬さと粘さを合わせた性質をいいます。「ちょう度」の数値が大きいものほど、柔らかいものとなります。
「ちょう度番号」は、ちょう度の範囲を区分した番号をいいます。「ちょう度番号」が小さいものほど、柔らかいものとなります。
「ちょう度」の数値と、「ちょう度番号」の数値の関係は混同しやすいので、注意してください! 



◆Q&Aで理解度チェック!

Q1 潤滑油には増ちょう剤が含まれている点が、グリースとの大きな違いである。
Q2 潤滑油は潤滑剤の一種だが、グリースは潤滑剤には含まれない。

A1 ×:増ちょう剤が含まれているのはグリースだけです
A2 ×:潤滑剤は、潤滑に使われるもの全般を指すのでグリースも含まれます


■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。

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