前原 隆博 Takahiro MAEHARA

前原 隆博(まえはら たかひろ)

日本能率協会コンサルティング 
プロフェッショナルアドバイザー  
TPMコンサルタント

論理的思考ができる人財育成による現場力向上を図る

全階層での「論理的思考の習得」が支援のベース

製造現場およびものづくりに関わるすべての部門において、固有技術はもちろん改善活動に対するモノの見方・考え方の能力を向上させることで、企業の改善力レベルは決定します。
 特に管理職から一般職までの全階層で「論理的思考」を根付かせることが最も重要です。製造現場では常に問題意識を持った人の育成を目指しながら、管理職自らが率先して知識の習得と改善スキルを向上させ、普段から教育・訓練を展開する必要があります。
 改善は教科書を参考にして手順よく進めれば、それなりの成果が出せます。しかし、企業としては単発の改善事例ではなく、その継続性と風土の醸成が必要となります。そのためには「考え方の理解」を全階層で深めていかなければなりません。私は、徹底した「論理的思考の習得」を企業様の支援を行う際のベースに据えています。

「問題点の洗出しと解決力」が活動成果と持続性を左右する

 コンサルタントとして20年、半導体、部品加工組立、鍛造、鋳造、ガスプラント、化学プラント、印刷、食品(菓子製造、飲料、酒類、製パンなど)といった、さまざまな業種の企業様に対する教育・支援に携わってきましたが、常に「今をよしとしない」という視点から、客観的に職場・現場を見ることができる人財づくりを目指しています。
 TPM活動で重要なのは「自主保全力と個別改善力」であり、成果に大きな影響を与えるのは「問題点の洗出しと解決力」であると考えます。そこで、固有技術における私の得意分野である「設備管理技術」を中心とした、設計段階から運転管理までの“設備のあるべき姿”の追求も重要になります。そのうえで、問題点の抽出から真の原因追求、的確な対策の実施、維持管理までの確実な実施による再発防止、そして必要条件の設定からの未然防止を図る必要があります。こうした活動のすべてにおいて、問題点の解析・分析力が決め手となって、活動成果とその持続性を左右することになります。私が人財育成を重要視する理由がここにあります。
 以下に、目指す人財像と、現場作業者(自主保全)の問題摘出力と改善力の向上を達成した例(指標)を示します。

本質を見極め、常に問題意識を持つ人財の育成が使命!

 事業環境が目まぐるしく変化する現代において、「変化に即応できる企業」が求められています。トップの戦略に対して「即応」できる職場および製造現場を実現するべく、いま必要とされるのは何かを考えると、それは「人財」であることは明白です。「理解はしているが、やり方や進め方、ポイントがわからない」という言葉を多く耳にしますが、コンサルタントとしての想いは、常に企業様と同じであると感じています。そして、ものごとの本質を見極める能力を習得し、常に問題意識を持って職務にあたれる人財の育成が、私の使命だと自認しています。これからの製造業をさらに強くするために、共に努力を重ねまいりましょう!

■前原 隆博プロフィール
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、開発管理、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

大手半導体製造企業にて設備保全、生産管理、労務管理、TPM推進室等の業務に携わり、2002年よりコンサルタントとして活躍。加工組立系・装置系といった業種や業態の違いをこえて、多種多様な企業様に対して生産性向上から安全職場構築まで幅広い支援を重ね、特に人材育成による現場力向上の確かな実績から、高い評価を得ている。

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