TPM鉄則50:非定常作業が災害につながる
災害は保全的作業、トラブル対策作業などの非定常作業において多数発生しています。これら非定常作業の災害を減少させることが重要です。
作業分析とアクションプラン
非定常作業には、保全的作業、製品不良、設備故障などのトラブル対処作業や、試作、試運転、材料の切替え作業などがあります。
非定常作業については、日常的に反復・継続して行われることが少なく、かつ十分な時間的余裕がない中で行われることが多いため、①設備および管理面の事前の検討が十分行われない、②オペレーターが習熟する機会が少ない、③作業が複数の部門にわたる、などにより災害につながることが多いと考えられます。実際に、大型のプラントでは、これらに対処するためガイドラインを策定し、適切な措置を講じることで労働災害の防止につなげています。規模の大きな作業の場合は、安全衛生の手順として、作業依頼、作業内容の確認、災害要因および対応措置の事前評価の実施、さらには作業計画書を作成し、作業を実施します。
左に、みなさんが非定常作業を実施するときの注意点をまとめておきます。定常作業との違いをしっかり理解してください。
非定常作業時の災害をなくすために
非定常作業における災害を防止するために、次のような守るべき手順に従って実施します。
①非定常作業を分類・整理する
②非定常作業の標準手順に従って作業する
③災害要因および対応措置の事前評価を標準手順により実施する
④注意事項および禁止事項の周知徹底
非定常作業が災害につながりやすいわけですから、故障やチョコ停の改善を進めて、非定常作業そのものを減らすことが重要です。