活動を見直して座布団1枚! 連載第10回

ここがポイント

第6ステップ「標準化と維持管理」とは

 自主保全第6ステップは「標準化と維持管理」です。その説明の前にまず、ここまでの第5ステップまでにやってきたことを振り返ってみましょう。
 第1ステップでは、初期清掃で発見した設備や作業の不具合にエフを付け、エフ取り(復元)を行いました。第2ステップでは、それらの不具合に対して改善を行い、第3ステップでは、その状態を維持していくために「自主保全の仮基準書」を作成しました。
 第4ステップでは、見過ごし、見逃している不具合を見つけ、それらを復元・改善するスキルを向上させるための教育・訓練を実施したうえで、設備や作業の総点検を行いました。第5ステップではその結果を踏まえて、第3ステップの仮基準の本基準化を進めました。
 つまり、ここまでのステップでは、機械加工職場や手作業職場において、それぞれの職場を維持していくための基本となる「自主保全基準」と「作業標準」が整備されるということです。
 これらの守るべき基準・標準を確実に守るためには、それらの1つひとつについて、
・どのように守るか
・何が守りにくいか
・守っていることをどのように確認するか
をみんなで話し合い、見直していくことが必要です。つまり、これが第6ステップ「標準化と維持管理」で行うべきことなのです。

「標準化と維持管理」の進め方

 まず、このステップで見直すべき項目を検討します。私たちが期待されている成果に対し、
・その評価レベルの低いものは何か
・そのレベルを向上させるためには、どのような決め事をきっちり守らなければならないか
という点から、項目を決めることが大切です。
 そして、その項目ごとに定められている基準や標準類から、私たちが守らなければならない手順やポイントを洗い出します。その際、4M(設備・材料・人・方法)に主眼を置くと良いでしょう。
 次に、それらの決め事の1つひとつの「守られ状態はどうか」について、「守られている」「守られていない」「守りにくい」「守れない」のどれに当たるかを全員で検討します。そして、守られていないものについては、1項目につき2~3ヵ月かけ、以下のような手順で対策を進めなければなりません。

① 守ることを徹底する
ワンポイントレッスン・OJTなどを活用

② 守りやすく改善する
改善の4原則「ECRS(排除・結合・置換・簡素化)」などを活用

③ 基準・標準を改訂し、チェック方法を見直す

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