第7回 サカナたちには迷惑です!? 4Mからの要因追究
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ここがポイント!
メカニズムと4M
前回はPM分析のPを「Phenomena」「Physical」(=現象を物理的に解析する)を解説しましたが、今回はPM分析のM、つまり
- 「Mechanism」(現象のメカニズムを解析、設備のメカニズムを理解)
- 「Machine」「Man」「Material」「Method」(設備・人・材料・方法との関連性を解明する)
について解説します。
現象・設備のメカニズム
現象のメカニズムを解析するには、まず現象の明確化が必要となります。そのポイントは、①先入観を排除する、②三現(現場、現物、現実)主義で事実をよく見て分析する、③現象の形態(パターン)をその現れ方、状態、発生部位、マシン差などから層別する、④正常な状態(良品)と異常な状態(不良品)を比較して違いを見逃さない--などです。
一方、設備のメカニズムを知ることは、現象の明確化と同じくらい重要です。設備のメカニズムが理解できれば、現象のメカニズムは自ずとわかってくるものだからです。
ふだん使っていて「よく知っている」と思っている設備でも、その機構・機能を説明しようとするとなかなかできないものです。また、それらをよく知らないままに現象を物理的に説明しようとしても、できるものではありません。
このようなとき、機構図を自分で描いてみるといいでしょう。その過程で、設備の各部をよく見ることになり、ひいてはいろいろな不具合を発見できたりします。
4Mとの関連性
つぎに、現象を成立させている条件について、その条件がどういう要素から構成されているかを具体的に4M(設備・人・材料・方法)との関連性からリストアップします。その際に用いられるのが魚の骨のようなカタチをした特性要因図です。
そして、ここで洗い出した要因を1次要因(「設備・治工具」の場合は2個以上の部品で構成されているもの)と2次要因(部品単体)に分けて、さらに具体的にします。
その際の、ポイントとしては、
- 設備への寄与率、影響度にこだわらない
- 設備・治工具との関連性を追求する場合、現象の末端部(加工点)から順次それらを支えている土台に向かってさかのぼる
- 理屈で考えられることをすべてリストアップする
- リストアップした項目が発生すると、現象を成立させる条件となるか逆に読み返して整合性をチェックする
といった点があげられます。