軸受編:【第14回】ころがり軸受の種類と特徴
一般的に、ころがり軸受は「外輪」「転動体」「保持器」「内輪」の4つで構成されています。
転動体はその名のとおり、実際にころがっている部分です。基本的に軸受の種類は、この転動体の形の違いによってわかれています。転動体が玉(ボール)形状のものを「玉軸受(ボールベアリング)」と呼び、ころ(円筒)形状のものを「ころ軸受(ローラベアリング)」と呼びます。
玉軸受の部品構成を図に、玉軸受とコロ軸受の特徴を表にまとめて示します。
<ひとくちメモ> 軸受に働く荷重(方向)の違い 軸受の半径方向(軸に対して垂直)にかかる荷重を「ラジアル荷重」、軸方向にかかる荷重を「アキシャル荷重」といいます(スラスト荷重ともいいます)。一般的に軸受に対しては、この2つの荷重が組み合わされた合成荷重として作用しています。 玉軸受は、その構造からラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重を負荷できます。 |
◆Q&Aで理解度チェック!
Q1 負荷の高い荷重には、ころ軸受より玉軸受の方が適している
Q2 軸に対して垂直にかかる荷重をアキシャル荷重(スラスト荷重)という
A1 ×:高負荷には、線接触であるころ軸受の方が適しています。
A2 ×:軸受に半径方向(軸に対して垂直)にかかるのがラジアル荷重です。
■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境
輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。
福田洋市についてもっと知る >