軸受編:【第16回】ころがり軸受とはめあい

 軸受のはめ合い面が滑ると摩擦で発熱を起こして、はめ合い面の摩耗や振動が発生してトラブルの原因となります。はめ合いの目的は、軸受の内輪と軸、外輪とハウジングをしっかりと固定させて、お互いに有害となる「すべり(クリープ)」を起こさないようにすることです。

 一般的に、回転区分による荷重の性質とはめ合いは以下に示すとおりです。

ころがり軸受とはめあい

<ひとくちメモ> 「すきまばめ」「締まりばめ」「中間ばめ」の違いは?

軸径に比べて、穴径が数μm大きい場合を「すきまばめ」、穴径が数μm小さい場合を「締まりばめ」、穴径が数μm大きい、または数μm小さい場合を「中間ばめ」と言います。



◆Q&Aで理解度チェック!

Q1 内輪は静止、外輪は回転、荷重は静止の場合は、外輪とハウジングは「締まりばめ」が必要である
Q2 軸径より穴径が小さい場合は、「締まりばめ」である

A1 ◯:題意のとおりです。
A2 ◯:題意のとおりです。


■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。

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