歯車編:【第24回】歯車の種類(3) 2軸がくい違っている歯車

 今回は、2軸がくい違っている歯車について説明します。

 2軸がくい違っている歯車には、はすば歯車の軸をくい違えてかみ合わせた「ねじ歯車」、大小の歯車がくい違い軸で、らせん状の歯すじを持つ「ハイポイドギア」、ねじ歯車の一種でウォームとウォームホイールからなる「ウォームギア」などがあります。いずれも静かな回転が得られるという特徴があります。

2軸がくい違う交歯車


<ひとくちメモ> ブローチ盤について

歯車の加工によく用いられるブローチ盤は、ブローチと呼ばれる切削工具を用いて、断面形状の複雑な穴などを一度に仕上げることができます。1回の引抜き加工で、荒加工から仕上げ加工まで行えるという特徴があります。ただし、ブローチは専用設計となるため高額なので、少量生産には不向きです。



◆Q&Aで理解度チェック!

Q1 ウォームギアは、ウォームホイール側からウォームを回転させることができる
Q2 ブローチ加工は、荒加工から仕上げ加工までを1回の引抜き加工で完了できる

A1 ×:ウォームホイール側からウォームを回転させることはできません。
A2 ◯:第意のとおりです。


■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。

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