RAP de 第2ステップ発生源対策 連載第4回

ここがポイント

発生源・困難個所対策

 自主保全第2ステップのテーマは「発生源・困難個所対策」です。ここでのねらいは、初期清掃で発見した設備の強制劣化の発生源を改善することや、基本条件(清掃・給油・増締め)を守りやすく改善することで、設備の保全性を向上させていきます。
 また、活動を通して、
・問題の根源を掘り下げる対策を立てる
・オペレーターが設備を改善する
・オペレーターの能力向上を図る
といった考え方や技能を身につけ、「改善する目を育てる」ことを目指します。

発生源を把握する

 今回は発生源対策について解説します。発生源対策とは、清掃・給油・増締めの基本条件が守られていないことによって起こる汚れ、漏れ(油・エア・原料)などの発生源を把握して、それを改善することです。
 まずは発生源の現象と原因を基本どおりに把握しましょう。これには劣化を発生させている個所を記した発生源マップを作成することが有効です。
 発生源マップの特徴の1つは、マップと不具合の詳細を記した表を組み合わせることで、不具合の発生源を把握すると同時に、不具合に対して改善・対策を進めていくための大切な資料を作製するという点にあります。
 この発生源マップを上手に活用することが、第2ステップのカギともいえます。
 また発生源の把握には、その現象をよく観察し、鳥瞰図のようにイラストに描いてみることも有効です。デジタルカメラを活用してイラスト化するのもよいでしょう。そうすることで、発生源個所の環境に左右されず、構成要素が明確になり、メンバー全員で現象を把握することができます。

発生源マップ 汚れ 油漏れ エア漏れ 水漏れなどを見える化する

改善の進め方

 発生源の把握ができたら、品質や設備、職場環境などへの影響の大きなものから発生源を断つための改善を進めていきます。
 たとえば、油圧配管の継手部からの漏れを止める、切削する加工点で発生した切粉を回収するといったように、漏れや汚れの発生源そのものを断っていきます。

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