歯車編:【第18回】歯車の特徴
歯車は、大きな動力を一定の速度比で確実に伝達できます。そのため歯車は、時計の部品や大型船のタービン駆動部などに至るまで、あらゆる分野で広範囲に数多く使用されています。なお、歯車は一般的に「ギア」とも呼ばれています。
軸から軸へ動力を伝達する方法としては、歯車以外にもローラー、チェーン、ベルトなどがあります。しかし、すべりがなく確実に動力を伝達するには、歯車が最も優れています。
歯車の特徴として、以下のようなものがあげられます。
- 動力の伝達範囲(使用範囲)が非常に広い
- 歯数の組合わせを替えることで、回転比を自由に変えられる
- 歯車の組合わせ数を増減させることで、回転軸の位置が自由に対応できる
- 歯車を使用した装置の構造は比較的簡単で、製作も容易である
- 歯車の回転数、回転速度、回転軸の方向、回転力の大きさなどを変えることで、適切に回転運動を伝えられる
<ひとくちメモ> 歯車はどうやって製作するの? 歯車は金属製のものだけでなく、樹脂製のものも多く使用されています。樹脂歯車は、軽量、加工性がよい、塗装レス、オイルレス、めっきレス、錆びないなどのメリットがあり、メンテナンスフリーが実現できるために多用されています。 |
◆Q&Aで理解度チェック!
Q1 歯車は、時計の部品から大型船のタービン駆動部などに至るまで、広範囲で使用されている
Q2 樹脂歯車は、オイルレス化(無給油・無潤滑)を実現できるメリットがある
A1 ◯:題意のとおりです。
A2 ◯:題意のとおりです。
■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境
輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。
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