歯車編:【第20回】歯車の各部名称(1)
歯車の場合、かみ合う一対の歯車において、歯数の多い方を「大歯車」、少ない方を「小歯車」と呼びます。歯車の各部の名称を下図に示します。
また、歯車に関する主要な用語として、以下のようなものがあります。
【モジュールm】
モジュールはmで表します。ピッチ円の直径d(基準円直径)を、歯数Zで割った値です。標準歯車では、歯末のたけの寸法がモジュールと同じ値となります。したがって、モジュールmが大きいほど、歯形は大きくなります。
m=ピッチ円直径/歯数=d/Z
【ピッチ円直径?】
歯車の基準となる重要な円です。歯数Z、モジュールmとすると、ピッチ円直径は下式になります。
d=Z・m
【円ピッチP】
ピッチ円の円周に沿った歯と歯の間隔です。円周率π、ピッチ円直径d、歯数Z、モジュールmとすると、円ピッチPは下式になります。
P=πd/Z=πm
<ひとくちメモ> 歯形の大きさを表す用語 一般的に歯の大きさは、ピッチ円直径?と歯数Zよって決まります。歯の大きさを表すのがモジュールmで、JISでもモジュールを原則としています。モジュールは歯末たけhaと等しく、モジュールmが大きいほど歯は大きくなります。 |
◆Q&Aで理解度チェック!
Q1 歯元たけhaとモジュールmは等しい値である
Q2 モジュールmが大きいほど、歯は大きくなる
A1 ×:歯末たけとモジュールが等しい値です。
A2 ◯:第意のとおりです。
■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境
輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。
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