国際単位系(SI単位)編:【第36回】SI単位系(1)7つのSI基本単位

 私たちは日常生活の中で、力(N)、圧力(Pa)、長さ(m)、時間(s)などの単位を使っていますが、これらは国際単位系(SI単位)といわれるものです。国際的に統一された単位でもあります。

 国際単位系(SI単位)とは十進数をベースにした世界共通の単位のことで、1875年にパリで締結されたメートル条約(国際度量衡局が設立)が起源となります。

 現在は、「長さ、質量、時間、電流、熱力学温度、物質量、光度」の7つの基本単位があります。国際単位系(SI単位)は、この7つの基本単位とSI組立単位、さらにSI接頭語から構成されています。

 下表に、7つのSI基本単位を示します。機械保全の現場ではもちろんですが、日常生活の中でもよく使われている単位なので、名称・記号をきちんと覚えておくとよいでしょう。

名称 記号
長さ メートル m
質量 キログラム kg
時間 s
電流 アンペア A
熱力学音度 ケルビン K
物理量 モル mol
光度 カンデラ cd

<ひとくちメモ> SI単位の成立経過

1960年に国際度量衡総会(CGPM)で「国際単位系:Syst?me International d'unit?s」という名称の略称を“SI”と決定しました。この時、SI接頭語、SI組立単位など包括的に規定が確立しています。ちなみに1954年に最初の6つのSI基本単位が決定して、1971年に物質量(モル)が追加されて、7つのSI基本単位となりました。



◆Q&Aで理解度チェック!

Q1 国際単位系(SI単位)は、SI基本単位、SI組立単位、SI接頭語から成り立っている
Q2 SIの基本単位の7つとは、長さ、質量、時間、電流、物質量、光度、力である

A1 〇:題意のとおりです。
A2 ×:力(ニュートン:N)は「組立単位」に属します。


■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。

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