国際単位系(SI単位)編:【第38回】SI単位系(3)SI接頭語

 SI基本単位に続きSI組立単位を取り上げてきましたが、今回はSI接頭語について説明します。

 SI接頭語は、大きな量や小さな量を端的に記述するために、10の累乗倍で表してSI単位の前に付けて用いられています。ほかのSI単位は、すべて29個(SI基本単位7個とSI組立単位22個)とSI接頭語の組み合わせで成り立っています。

 下表にSI接頭語を示します(赤字表記は2022年に追加)。

乗数 名称 記号 乗数 名称 記号
10^1 デカ  da  10^-1  デジ 
10^2 ヘクト  10^-2  センチ 
10^3  キロ  10^-3  ミリ 
10^6 メガ  10^-6  マイクロ  μ 
10^9  ギガ  10^-9  ナノ 
10^12  テラ  10^-12  ピコ 
10^15  ペタ  10^-15  フェムト 
10^18  エクサ  10^-18  アト 
10^21  ゼタ  10^-21  ゼプト 
10^24  ヨタ  10^-24  ヨクト 
10^27  ロナ  10^-27  ロント 
10^30  クエタ  10^-30  クエクト 

本ブログのテキストは乗数などの上付き文字を表示するタグが機能しないため、^ を使っています。


<ひとくちメモ> 身近なSI接頭語

USBフラッシュメモリやSDカードには「128GB」などのように容量が記載されていますが、ギガGは10^9のことです。また、ミクロン〔μ〕やナノ〔n〕といった単位も、よく耳にすると思います。私たちは日常生活の中で、さまざまなSI接頭語を使っているのです。なお、2022年にデジタル情報化の発展を背景にして、ロナ、クエタ、ロント、クエクトの追加が決定しました(表の赤字表記)。



◆Q&Aで理解度チェック!

Q1 SI接頭語は、大きな量や小さな量を端的に記述するために、10の累乗倍で表してSI単位の前に付けて用いられる
Q2 10^9はギガで表し、10^-9はマイクロで表す

A1 〇:題意のとおりです。
A2 ×:10^-9はナノ〔n〕で表します。


■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。

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