改善活動を進める羅針盤となる「QCストーリー」とは

改善活動を“ステップ展開”で進めよう!

TPM活動の根幹をなす「自主保全」は7つのステップに沿って展開することによって、現場のオペレーターが全員参加で設備の管理を行い、設備を正しい姿で維持・運転することを実現しています。

現場で改善に取り組む際に、自主保全7ステップのように着実な活動として成果を上げていくために活用してもらいたいのが「QCストーリー」です。「テーマ選定」「現状把握」「目標設定」「活動計画の立案」「要因解析」「対策の検討・実施」「効果確認」「歯止め・標準化」というステップに基づいて活動を進めていきます。

以下に、各ステップのねらいとポイントを簡単に紹介します。

「QCストーリー」の各ステップのねらいとポイント

ステップ1:「テーマ選定」
職場の問題や課題などを明確にして、解決すべきテーマを決定します。何が問題なのかを「QC七つ道具」の層別(パレート図)などを活用して明らかにすることがポイントです。

ステップ1:「現状把握」
現象の測定・観察などを行い、不具合の具体的な内容を明確にします。ビデオやカメラも活用して、具体的な現象に絞り込むことがポイントです。

ステップ3:「目標設定」
ステップ2の現状把握で明らかにした不具合について、改善後の目標値や達成時期を明確にします。具体的な数字にすることで、改善活動の指針とします。

ステップ4:「活動計画の立案」
ステップ3の目標設定で定めた達成時期までのスケジュールを設定して、進み具合を管理します。メンバー全員で取り組むこと、役割分担を明確にすることがポイントです。

ステップ5:「要因解析」
問題点をさまざまな視点から追求・整理して、原因を見つけ出します。何が原因なのかを「QC七つ道具」の特性要因図などを活用して明らかにすることがポイントです。

ステップ6:「対策の検討・実施」
ステップ5の要因解析でわかった要因(原因)の改善策・対策を考えて、実施します。まずは「復元」して、そのうえで「改善」に着手することがポイントです。

ステップ7:「効果確認」
対策を実施した結果、不具合がどのように良くなったのか、目標を達成することができたのかを確認します。有形効果だけでなく、無形効果も対象にしましょう。

ステップ8:「歯止め・標準化」
改善結果を維持させるための工夫を行い、元の状態に戻らない仕組みをつくります。同種類の問題に対して、改善活動の内容を水平展開することも重要です。

「QCストーリー」による改善のステップ展開

「QCストーリー」を活用して改善活動のレベルを高めよう!

現場で問題が発生すると、まずはその対策を打つことを先行しがちです。しかし、その対策が場当たり的な改善を積み重ねることに終始する形では、せっかくの活動が現場のあるべき姿に結びつかない恐れがあります。

「QCストーリー」は、成果の大きな改善を効率的なアプローチで実践する羅針盤となります。ぜひ、「QCストーリー」のステップを活用して、日々の改善活動のレベルを更に高めていってください。


藤井 雅司プロフィール
◆専門分野:生産技術支援
◆TPM:個別改善、自主保全、品質保全

藤井

大手総合化学会社で工場内電気設備管理、システム設計・プログラミング業務等に従事後、大手半導体製造会社でTQC推進、QC教育、地区QCサークル活動幹事、TPM優秀賞・継続賞等のTPM推進、JIT生産推進に携わる。コンサルタントに転身後も、多くの業種・業態におけるTPM推進支援に加えて、書籍「『8の字展開』で進める品質保全」執筆のほか、「なぜなぜ分析」「PM分析」「QC手法」をはじめとする社内教育や公開セミナー講師でも非常に高い評価を得ている。

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