関谷 幸久 Yukihisa SEKIYA

関谷 幸久 (せきや ゆきひさ)

日本能率協会コンサルティング
プロフェッショナルアドバイザー
TPMコンサルタント

「徹底した現場主義」を基本にしたコンサルティングを実践!

◆企業時代に身につけた「コンサルタントをうまく使う」ことの大切さ

 大学卒業後に勤めた産業・建設車両メーカーでは、生産技術(工程設計、設備設計、治具設計)、資材技術(査定・外注指導、QC、IE)、海外指導(工場建設、ノックダウン指導、技術指導、)などに従事して、基本となる技術力と現場力・指導力を身につけました。 
 管理職となってからは、工作課の課長時代にTPM優秀賞(1996年)、製造部長時代(事務局兼務)にTPM特別賞(2002年)とTPMアドバンスト特別賞(2007年)の受賞に関わりました。その後は、ドライブユニットの加工・組立工場の総責任者として建設と生産立上げに携わったほか、定年後は関係会社の依頼により技術統括部長としてインドの建機工場でTPM支援を行い、TPM継続賞の受賞に貢献しました。  
 TPMで力を入れていたのが、工場の流れ化、安全・品質のポカヨケ、からくり改善の推進です。特に、からくり改善では、毎年「からくり改善工夫展」(主催:JIPM)に出展して数々の賞を受けるとともに、現場の設備投資抑制や人材教育に大きく貢献しました。  
 TPMによる現場の管理と人の教育の実践、そして事務局と管理職を兼務したことを通じて、コンサルタントをうまく使うことの大切さを学びました。コンサルタントをうまく使うためのコツは、コンサルタントに疑問点や不明点などを数多く質問することだと考えています。私自身、コンサルタントとして現場から常に質問をしていただくようにしています。

◆現場の問題解決と理解・納得を得られるコンサルティングを心掛ける

 コンサルタントは現場・現物・現認によって、実際の生産がどのように行われているかを理解し、現場の問題点の抽出方法、分析手法・論理的なアドバイスを行い、問題解決を図ることが求められます。 
 また、お客様に合った改善活動の活性化のための方策と企画実施のアドバイス、さらには改善の目的・目標が達成されたら活動内容のまとめ方と説明方法をアドバイスすることなども必要となります。常に現場・現物・現認に合う論理的な説明と、お客様の理解・納得を得られることが不可欠だと考えています。 
 コンサルタントはアドバイザーとして、現場の諸活動がうまく推進するように支援を行うのが役目です。コンサルタントになって以来、種々の企業や数多くの工場を訪問して、TPM、5S、からくり改善、工場診断などの支援をさせていただいていますが、企業時代に培った知識と経験に基づく「現場主義」に加えて、お客様のニーズやご要望に柔軟に対応することで、良きアドバイザーとしてうまく使っていただくことを忘れないコンサルティングを心掛けています。  

◆「魅せられる会社・工場」の実現に向けて!

 コンサルタントとしての目標の1つとして、「魅せられる会社・工場」になっていただきたいというものがあります。「魅せられる会社・工場」とは、お客様に愛される製品づくりの実現にほかなりません。その実現には、お客様のニーズにマッチした製品開発・製品づくりが必要です。これを達成するツールとして有効なのがTPM活動だといえます。 
 基本的に何を目指すかは、各企業・工場様それぞれの狙い・目標がありますが、具体的な改善として取り組むべきことは、モノづくりの中における「整流化・清流化の推進」になります。整流化とはストレートな流れであり、清流化とは清く澄んだ流れ(=不良をつくらない)でリーンにすることです。  
 「整流化・清流化の推進」を図るべき流れとは、モノの流れ、情報の流れ、資金の流れなどであり、その流れを阻害するものとして災害、故障、チョコ停、不良、段取り替え、在庫、仕掛りなどがあります。これを改善していくには、地道にTPM活動を推進し続けることです。そして、これが人材育成・原価低減につながります。  
 TPM活動を全員参加で推進することで、整流化・清流化を図り、「魅せられる会社・工場」の実現を共に目指しましょう!

■関谷幸久プロフィール
◆専門分野:工程改善支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、開発管理、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

大手産業・建設車両メーカーにて、モノづくりの幅広い分野を経験するとともに、製造部長とTPM事務局を兼務してTPM優秀賞受賞に携わる。また、自工場、海外工場、協力工場の指導も行い顕著な成果を上げた。2013年からコンサルタントとして、国内・海外の現場活動の支援に尽力している。現場主義に根ざしたコンサルティングは高い評価を得ている。

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