今津 博志 Hiroshi IMADU
今津 博志(いまづ ひろし)
日本能率協会コンサルティング
プロフェッショナルアドバイザー
TPMコンサルタント
考え方を変え、熱意を上げ、能力を磨いて、人生・仕事の成果を上げていく!
◆「現場に寄り添うコンサルティング」をモットーに支援を展開
現場にはロスがたくさんありますが、通常はそれらのロスを見ることができません。ロスは定義をして、測らないと見えないからです。見えないロスを、どのように見えるようにするか。どこに問題があるかをわかってもらうことから始めて、問題の解析を通して解法を共に考えるコンサルティングを大切にしています。
京セラの創業者・稲盛和夫さんの言葉に、「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」というものがあります。人の考え方や熱意がなければ、成果を上げることはできないのです。そこで、考え方が変わらない人や熱意がない人に対しては、最初は小さなもので良いので成果を見せることで、少しずつ変わってもらうことを心掛けています。また、能力が不足気味の人に対しては、継続したコンサルティングを通じて、必要な知識や技術・技能を身に付けていただくようにしています。
◆現場の問題を解析して、解決方法を的確に提起
現場の状況やデータから、何が問題なのかという解析を行い、その解決方法を的確に提起できることを強みとしています。
あるコンサルティング先の現場を回っていた際、2人で行っていたカット作業にムダがあるのではないかと感じました。そこで、そのカット作業を動画に撮ってもらい、IEの連合作業分析を行うことでムダを「見える化」して、1人作業に改善しました。IEの連合作業分析は昔からある方法ですが、以前はストップウオッチで計測していたので非常に面倒なものでした。今は、スマートフォンに撮影機能があるので、それを利用すれば簡単に分析できます。
2人で41秒かかっていたカット作業を、1人で44秒の作業にすることができました。3秒多くかかることになりましたが、数に追われる作業ではないので省人化の効果の方が勝り、大きな改善成果になりました。
◆技能を上げながら計画保全体制を構築
計画保全体制を構築する際には、以下の5つの故障原因を構造上からなくすことが重要になります。
❶基本条件を守らない
❷使用条件を守らない
❸劣化の放置
❹技能の不足
❺設計上の弱点
この5つの故障原因の「❸劣化の放置」をなくすために劣化の復元を行いますが、劣化を直す技能がないというケースが多く見られます。技能の不足が原因で劣化の放置が起きている。そして、劣化の放置があるので基本条件が守れない——という故障の堂々巡りをしている現場です。
「鶏が先か、卵が先か」のような話になりますが、このような場合は技能講習を行って技能を上げながら、「❸劣化の放置」をなくし、「❶基本条件を守らない」をなくしていかないと、いつまで経っても「成果=故障が減る」が実現できません。
この技能訓練を行いながら故障をなくす取組みを「技能訓練5ステップ展開」と名付けて、計画保全体制の構築を図るための有効な方法として推奨しています。支援事業所の中には、この「技能訓練5ステップ展開」で故障をベンチマークの10分の1に削減したところもあります。
理屈に合ったステップに沿って成果を上げると、人は変わります。一緒に考え方を変え、熱意を上げ、能力を磨いて、人生・仕事の成果を上げていきませんか。
■今津博志プロフィール
◆専門分野:生産技術支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、安全・衛生・環境、教育訓練
コンサルタントとしてのキャリア7年で、支援企業は建材製造会社、酒造会社、封筒製造会社、樹脂部品製造会社、自動車部品製造会社など多岐にわたり、すでに20社を数えている。TPM優秀賞受賞に貢献するほか、国内外で工場の現場力向上に尽力。豊富な実務経験に基づいた技能教育、個別改善、品質保全のコンサルティングに定評がある。