油圧・空気圧編:【第84回】油圧制御弁② 圧力制御弁:減圧弁、シーケンス弁

前回の続きとして、油圧制御弁の減圧弁、シーケンス弁を取り上げます。

減圧弁

 油圧用減圧弁は、油圧回路の一部だけを「主回路より低い圧力で安定させる」ための圧力制御弁です。主系の圧力が変動しても、二次側をほぼ一定の設定圧に保つために使われます。

直動形減圧弁は応答が速く、中~小流量向きで、単独シリンダーの減圧回路などに使用されます。

パイロット作動形減圧弁は安定性が高く、大流量向きで、多くの主設備に使用されます。

パイロット作動形減圧弁

パイロット作動形減圧弁

シーケンス弁

 一定圧力に達したら次の回路へ流体を送り、動作の順序(シーケンス)を自動的に切り替えるための弁です。主に複数アクチュエーターの動作順制御や、安全な圧力分配に用いられます。

 直動形シーケンス弁は単純な構造かつコンパクトで応答性に優れ、小~中流量向きです。安価で、一般的に多く使用されます。なお、直動形には内部パイロット形と外部パイロット形があり、外部パイロット形は遠隔操作ができます。

 パイロット作動形シーケンス弁は複雑な構造で、高機能なのが特徴です。応答性はパイロット回路に影響を受けます。直動形より高価で中~大流量向きであり、高圧・大口径でも対応しやすい弁です。

直動形シーケンス弁

直動形シーケンス弁




<ひとくちメモ> 減圧弁とリリーフ弁の違い

減圧弁はその名のとおり、圧力を減らす(一定以下に保つ)ための弁です。結果として圧力を下げるのはリリーフ弁と同じですが、下表に示すように実際は大きく異なっています。

比較項目 リリーフ弁 減圧弁
制御対象 油を逃がす 油を止める
制御方法 主にパイロット操作または直動形 主弁とパイロット弁の制御


◆Q&Aで理解度チェック!

Q1 減圧弁は、1次側の圧力を制御して、異常圧力防止を行う機器である
Q2 シーケンス弁は、複数アクチュエーターの動作順制御や、安全な圧力分配に用いられる

A1 ×:題意は、リリーフ弁の説明になります。
A2 〇:題意のとおりです。


■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。

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