油圧・空気圧編:【第85回】油圧制御弁③ 圧力制御弁:アンロード弁、カウンターバランス弁

 今回は、圧力制御弁の「アンロード弁」「カウンターバランス弁」について説明します。

アンロード弁

 回路内の圧力が設定圧力以上になると、自動的に圧油をタンクに逃がして回路圧力を低下させて、ポンプを無負荷状態にして動力を節約する弁です。
 構造はシーケンス弁と同様ですが、パイロット圧力は外部から取り入れ、ドレンは内部で2次側に導通されています。また、2次側回路は必ずタンクに接続されています。

 直動形アンロード弁はシンプルな構造で、小~中流量用に使用されます。パイロット作動形アンロード弁は付きで、大流量や高圧に使用されます。

直動形アンロード弁

直動形アンロード弁の断面図

カウンターバランス弁

 アクチュエータの戻り側に抵抗を与えて、縦形シリンダーなどの自動落下防止、または制御速度以上の速さで降下するのを防止するのに使用します。

 基本的な構造はシーケンス弁やアンロード弁と変わりませんが、シリンダーやモーターの戻り側に一定の背圧をかけておき、負荷が自重で下がろうとしたときでも一気に油が抜けないようにして、速度を制御します。

カウンターバランス弁

カウンターバランス弁の断面図




<ひとくちメモ> カウンターバランス弁の使用上の注意点

スプール形の弁には内部漏れがあるので、シリンダーなどの長時間使用時の落下防止は期待できません。自動落下防止などの保持用に使用する場合には、パイロットチェック弁を使用します。外部パイロット形の場合は切替え時に振動を起こすことがあるので、パイロットラインに絞りを入れるようにします。



◆Q&Aで理解度チェック!

Q1 アンロード弁は、油圧ポンプを無負荷状態にして動力を節約できる
Q2 シーケンス弁は、複数アクチュエーターの動作順制御や、安全な圧力分配に用いられる

A1 〇:題意のとおりです。
A2 ×:自重落下防止などの対応として、パイロットチェック弁を設ける必要があります。


■福田洋市
◆専門分野:設備保全支援
◆TPM:個別改善、自主保全、計画保全、品質保全、教育訓練、管理間接、安全・衛生・環境

輸送機器メーカーにて製造、保全、安全衛生等の部門で多くの資格を取得しながら経験を積んだ後、工場長として会社統合、工場再編成、生産統合、海外工場支援指導等にあたる。さらに、生産アドバイザーとして生産システム整備や若手人材育成などに携わり、2022年より現職。豊富な実務経験に基づいた、保全技能や改善手法の教育をベースとする人財育成に手腕を発揮している。

福田洋市についてもっと知る >

 前へ

【第13回】ワンポイントレッスン